新宮五郎さんの10天体

1997.11月 新宮五郎さんの10天体

 

まずは、ご本人の写真の説明から…

「月は、とてもきちんとして、整っていて、なおかつ美しくて華やかでかわい らしい、というイメージがあって、整うということから、音楽の発表会という写 真になったように思います。
水星は、前にもお出ししたんですが、やはりいろいろみてもこの犬の写真が どうしても水星としか思えなかったところがあります。(彼女(犬)は私にいろ いろなことを伝えようと、しきりにコミュニケーションしていくる、というお話 でした:hestia)

金星の写真は、あわてて今朝ほど撮ったものなんですけど、人生については “修業の場”とか、いろいろな考え方がありますけど、私としては、人生という のは楽しむ場所である、という風にしか考えられなくて、それで、こういった“ 甘く美しいものである”というイメージがありますので、こんな風な写真になり ました。

樹の方の写真を先に、猫を後で撮ったんですけど、自分の気分としては金星 は樹の方になります。これは桜の枝で葉に近いところです。枯れたように見える んですが、決して枯れているわけではなくて、花がまたつくと。山桜なんです。

1997.11月 新宮五郎さんの金星(その2)

金星(その2)

太陽については、何というか、“自分のかなり根底のところにあるエネルギ ー”ということで、これはインドの写真なんですけど、力強く、豊かなものの多 い、ということです。インドというと私は“貧しい”というイメージがありませ んで、“豊かな”というイメージしかないんですけど。人と牛が一緒に歩いてい る光景は、そういう感じがします。

火星は、火星といえば私は“闘い”という風に解釈しているんです。これは かなり天候の悪い時に伊豆の海岸で撮った写真なんですけど、雨、風の強い時で 、着いたのも夜に近くて海にも入れなくて、極めて私は疲れ切っていたんですけ ど、子供たちは、それをたいへん楽しんでいたと。“闘い”というのも、時代に よっては“楽しまれたもの”である、という気がしていますので、私は今は非常 に平和主義者ですけど、何か闘うことがあるとするならば、それを楽しむ形で闘 いたい、と考えています。

木星については、木星というのは格調高いというか、気品があるといいます か、そういう写真に自分の子供の写真を出すのはおこがましいんですけど…( 笑)、足元に畳まれた絨毯がありまして、公民館なので床がかなり痛んでいまし て、で、格調高さを装ってはいるんですけど、足元はちょっと危ないかもしれな い、と。手にお花を持っているというのも、気に入っています。

土星は、権威とか、整然とかいう意味だと思うんですけど、この夏に父が亡 くなったせいもありまして、その後に選んだ写真だからかもしれませんが…。 ハワイのノースショーの写真なんですけど、何か突き抜けたというか、何の束縛 もないな、と。風が通っていて、とても気持ちよくて。本当はもうちょっと雲の 少ない空を写したかったんですけど。どこまでも突き抜けていく力という感じで す。

天王星は、何か自分自身の座のような気がしまして、これはミニチュアハウ スの小さなイスがすみっこにあるんですが、自分の座っている場所というのは、 なんだかあのへんいある気がして、天王星にしました。あそこで考えている、考 えをめぐらせている、という感じでしょうか…

海王星は、女性が手のひらに雀を乗せているものなんですけど、これが誰に 聞いても海王星に結びつかないと言われるんですけど…自分でもなぜだか説明 ができないんですけど、なぜだかこれが海王星だということになって、皆さんに 解釈していただきたいという感じなんです。焦点はいちおう女性の方にあるので すが、この雀は怪我をして飛べなくなっている雀です。それを猫がみつけてきた んですね。

右側の方の海王星は、車の中から道路を写したものですが、これは一般的な 海王星の感じじゃないかと思って、付け加えました。気に入っているのは、明か りが、地面に近い方に小さな明かりがあって、黄色とかオレンジとか暖かみのあ る軽快色の感じがあって、上の方にも、写真では良くみえませんが、小さな光が たくさんありまして、それが全て青系統のものでして、信号でいうとゴーサイン を現すような、そういった光が散りばめられているところが気に入っています。

1997.11月 新宮五郎さんの海王星(その2)

海王星(その2)

海王星は実は、最初に撮りたいと思ったものがありまして、霧のかかったよ うな状態で、手前に樹木が茂って、その向こうに巨大なクレーンがそびえ立って いるというものなんですけど、そういうチャンスがありませんで、撮れませんで した。海王星という力強さを強く感じる印象です。

冥王星は、ハロウィンの写真です。冥王星というと、人生の究極というか突 き詰めた感じ、再生というイメージがとても強くて、こういった写真になりまし た。自分が最終的に狙っているものというか、ああいうことろに行き着きたいと いうか。割りとわがままで欲望の強い方なんですが、そっちの方へ素直に生きた いというか。」


新宮五郎さんの10天体の写真の印象

写真だけを見て、まず出た意見は、次のようなものです。
・全体的に動物や子供、人の写っているものが多く、生活と密着している印象 。
・そのため、全体的な印象がとても若々しい。実際の新宮さんの年齢(40代) の男性とは、あまり思えない若々しさがある。

具体的に天体を1つずつ見ていくと、10天体の配置で最も下に位置する月は 子供。次の個人的な興味を示す水星と金星が動物、基本的な自我を表す太陽では 大人の人と動物が共存しており、社会性を示す火星と木星では子供が現れます。 社会性の監視役で限界である土星では生物は現れず風景の遠近が印象的です。社 会性を超えた高い精神性を表すトランスサラニアンでは、天王星以外に、また子 供や大人の女性、動物が現れます。

10天体の並びを個人性、社会性、精神性という下からの3つのレベルで考え ると、水星と金星がともに動物で、木星と火星が共に子供というのは興味深いで す。人格を形成するこの3つの段階において、その基礎となる個人性の部分が動 物から始まっており、社会性を示す部分も子供であるということから、その年齢 にしては社会的な立場の考え方や個人的興味の持ち方も硬直していなくて、若く みずみずしい状態でいたい、あるいはそういう状態であることがうかがえます。

というのも、そもそも社会的な大人の常識を、他の人と同じように身に付け 受け入れるというのは、土星の役割ですが、新宮さんの土星はハワイの海であり 、「威圧感、権威」などを示す土星とは、とても思えない、というのが参加者の 印象です。

土星の硬直させる面に従おうとすれば、個人の勝手な趣味や若さは弱まるで しょうが、ハワイという西洋文化、つまり今の日本の社会的な発展とか常識とか 企業の倫理とかとはほとんど正反対の、開放的な“南の島”が新宮さんの土星だ とすると、はじめから土星が、重苦しい常識や道徳などといった自分を縛るもの としては働いていない、と見れそうです。土星がこのように「制限」や「壁」と して働いていないために、その下で管理されるべき木星や火星、水星や金星がの びのびと、これから発展する力のある子供や、より本能的なものを示す動物が出 てきているように見えるのです。

では、なぜ土星が「制限・壁」という否定的な意味で現れていないかといえ ば、冥王星や海王星がとても強く働いているからではないでしょうか?

特に冥王星はハロウィンで仮装した子供の写真ですが、やはり強いパワーを 感じます。冥王星というと、普通は洞窟や暗い運河など、地下や闇と結びついて 、何か暗く怖い風景というのをイメージしやすいものです。人が出てくること自 体がかなりめずらしいことのように思えます。というのも、トランスサタニアン はまるで神話かなにかのようにとても深く深刻なものであると思ってしまいがち なために、なかなか日常生活で意識しずらいからでしょう。個人化するのが難し い天体ですが、新宮さんの場合は「死と再生」という重いテーマを、生活の中で 感知しています。ハロウィン・パーティというのは、何か字義的に「死と再生」 に結びつけたもののように感じるかもしれませんが、一方で仮装すること、日常 生活からちょっと逸脱しているパーティというハレの世界、だととらえると、冥 王星の「死と再生」のテーマを日常生活で使うことにとても慣れている、と言え そうです。

海王星も同様に、「この女性が傷ついた雀を手のひらにのせて癒している」 と新宮さんは言いますが、神話的イメージを日常のちょっとした場面に、“お話 のように”見出しているようです。

そうすると、全体の中でちょっと異質なのが、土星と共に天王星である感じ がします。(土星は他の天体の力を押さえ付ける抑制力として働いていない、と いう意味で全体のキーになっているようです。)

新宮さんの見るには、このイスは部屋の外、テラスのようなところにあるそ うです。家の外にあるということ、さらに画面の隅にあるイスが自分の位置であ るということが、何か新宮さんの天王星の位置は、周りとは完全には断絶してい ないながらも、決して自分が中心にはならずに傍観するような位置で、誰からも 邪魔されない自分だけの位置を確保しているように見えます。他の写真の印象と 比べるとちょっと寂しい感じもしますが、「自分の位置」に対するこだわり、と いう風にもとれるでしょう。それに、新宮さん本人は気づいていなかったそうで すが、中心にある扉は開いていて、この扉の向こう側が家の中だとするなら、決 して内側と外側は断絶しているわけではない、程よい距離を保っている、という わけでしょうか。天王星は、精神的な面で自分のやり方を押し通す天体です。火 星の力の発達したものなので、トランスサタニアンの示す精神性において火星の ような対攻撃性を持つものです。新宮さんの場合は、それをあまり直接的には外 にアピールせずに、決して人の迷惑にならないところに自分の思想を確保する場 所を持つことで、結果的に誰に邪魔されることもなく好きなように自分の思想的 な傾倒や精神性を発達させようとしているように見えます。

10天体の力関係を、このように全体的に見てみると、トランスサタニアンが とても発達していて、土星の制限力をあまり働かせていない、そのため社会性は 柔軟で、個人的な領域も自由である、という印象です。ただ、その中でも月の子 供の写真はちょっと「硬い」印象があります。子供2人という構図は火星と同じ ですが、火星では天候の悪い海の前でも元気で自由にポーズをとる子どもたちな のに対し、月の子供たちはピアノの発表会というかなり文化的な場であるし、さ らにこちらに背中を向けています。舞台はある人にとっては自己アピールの最た る場でしょうが、子供にとっての発表会というとかなり緊張を伴う印象もありま すし、こちらを向いていないのは、火星のように“直接的に”こちらにアピール してくる力強さが弱いようです。大人しく枠の中にいつつ表現しているようです 。


ネイタルチャートから写真を読み取る

さて、新宮さんのチャートを見てみますと、月は土星とオポジション。土星 の写真は、全く「重々しい制限」として働いていない印象でした。しかし「忍耐 」や「長い努力」「伝統」といった土星の意味は、アスペクトをとる月の写真に 現れているようです。オポジションはちょうど真向かいに位置することから、舞 台の上とこちら側、という例えがよくされます。演じるものと観客、とも言える でしょう。舞台の上の者にしてみれば、観客の反応はすべてこちらの動きにかか っている、ということで緊張を伴うものです。見られている自分、というのを意 識するため、自分自身の性質に客観的な判断をしたい欲求があるでしょう。

 月は普通、家庭や身近な慣れ親しんだ場所を示すもので、ほどんど緊張とは 皆無のものです。最も居心地の良い場所なのですが、新宮さんの月は、土星とオ ポジションであることから、そのような「こたつでごろんとするような」だらし ない状況はあまり月の趣味に合わないのかもしれません。プライベートな部分で もきちんとしたものが“月の趣味”に合うように見えます。これは、月のサイン が天秤座であることから、さらにその傾向は強まるでしょう。さらに言うなら、 月はドラゴンヘッドと合です。ドラゴンヘッドと合になると、月は本来の個人の 私的な領域にとどまれずに、多くの人の目につくような場所に出ていきやすいの です。

次に水星は、金星と合で天頂にあります。水星と金星が合であることから、 どちらも動物という似た印象の写真であると同時に、水星と金星のセットは、家 庭で飼うかわいい小動物をも連想されます。金星は愛情を示し、それが水星と結 びつくわけですが、水星は乙女座のルーラーであり、乙女座の定位置である第6 ハウスにはペットの意味があります。それらは天頂にあるので、新宮さんが対社 会的にアピールする時、最も使いやすい面でしょう。どこかかわいらしくポップ な印象のあるアスペクトです。またそれらは海王星とも合ですが、同じように海 王星にも雀という動物が現れます。

ところで、新宮さん自身はなぜこれが海王星なのが自分でも分かりにくい面 があると言っていますが、参加者の印象としてもやはり同じように、少々わかり にくい印象はありました。ただ金星と水星という、意思の疎通(水星)と愛情( 金星)が、「傷ついた雀を癒す女性」というお話(海王星:癒すということ、ま た“お話”ということ)となっているとすると、新宮さんにとっての海王星は、 “癒し”をテーマとするかなりロマンチックな“お話”である、とは言えないで しょうか?実際写真の女性の手のひらに乗っているのは雀ですが、心理的に解釈 すれば、それは新宮さん本人のバリエーションだと考えても良いわけです。海王 星は10天体の位置では精神性を表すレベルの右側の軸に位置します。自分の思想 に固執する天王星とは逆に、木星のハイヤーレベルである海王星は「他者に開け た精神性」であり、自分のためではなく他者のためにあろうとする精神性、と言 えるかもしれません。また一人で追求するものではなく他者と触れ合い融合する ことで発達されるものだとすると、新宮さんの作ったこのお話はとても海王星の 性質が現れているように思えます。

実際、この天頂の水星、金星、海王星の合は、アセンダントにある火星と第 8ハウスの冥王星と小三角形を形成し、また第3ハウスの木星ともトラインなの で、とても穏やかな形で社会的に使える性質のように思えます。

つまり、子供の写真である火星と木星も、ともにこの水星と金星に穏やかに アスペクトしていて、ポップな印象の水星と金星の性質がとても良く出ているよ うです。

火星は射手座でアセンダントにほぼぴったりとのっているので、普通ならも っと加熱しような印象ですが、ソフトなアスペクトしか持たないために、危険な 感じがせずに、穏やかに有意義に使えそうな印象です。

ただ、木星の方は土星と150度になります。150度は普通、「調整」を必要と する、ということで困難な印象がしますが、新宮さんの写真からはそれは「困難 」というよりは、何か気になる分野として、土星の示す「伝統」ということと木 星のイメージが結びつきやすかったのではないでしょうか?木星の意味を新宮さ んは「高尚さ」といいましたが、他にも木星の意味としては「拡大」などといっ た意味のある中で、特に「高尚さ」がしっくりくるというのは、この土星の関与 のように思えます。きちんと衣装を身にまとっている一方、足元は丸められた絨 毯の上に乗っていて「ちょっと足元が危ない」とちゃかして言うあたり、この土 星はあまり威圧的に働くというよりは、何か木星とは全く別の視線をそこに持ち 込むことの「ちぐはぐさ」とか、それゆえの「おかしさ」といったこととして現 れているように見えます。150度を困難さとみると、木星と土星のちぐはぐさ、 という見方もできますが、やはし新宮さん自身、この子供が手にしている花がと ても気に入っているというあたり、金星とトラインの方の木星の性質が強く働い ているようですし、土星に負けていない木星に見えるのです。

とてもナチュラルだ、という印象の強い太陽ですが、天秤座の最後の度数、 第10ハウスで第11ハウスに近いところにあります。

アスペクトはメジャーアスペクトでは木星とのトラインだけで、このナチャ ラルさ、楽観的な印象の理由がよく分かります。特に「人生は楽しむこと」とい う新宮さんの言葉が何よりそれらしい感じです。天秤座の29度という、たいへん に哲学的な度数です。サビアンシンボルは「哲学者の頭にある知識の3つのこぶ 」ですが、それは学問としての哲学というよりは、知識志向ではなくもっと万人 に役立つような普遍的なあり方を探究するようなものでしょう。本当の心理は机 の上での研究では分からず、平凡なナチュラルな生活の中にこそある、とでもい うような、悟りきったような印象さえあります。

さらに、牛は農業では欠かせない労働力ですが、一方で神聖な神の象徴でも あります。農業という平凡な日常性と宗教性の結びついた動物である牛はまた、 「在野の哲学・宗教」的な存在なのかもしれません。

マイナーアスペクトでは、太陽はぎりぎり月と150度になります。確かに、 太陽のナチュラルな印象と、文化的な月の写真では、ちょっと趣が違います。

さて、土星の写真の開放性はどこからきているのでしょうか?

土星は乙女座の27度で第9ハウスです。月との180度、木星との150度はすで に見てきましたが、これは普通土星からそれらの天体に影響が及ぶものです。土 星に与えられる影響としては、やはりドラゴンテイルとの合があるように思えま す。土星の本来の意味である「社会的は規範」から、いかにも逃亡しようとして いる、あるいはそれらを壊してしまっているように見える土星は、テイルと合で あるために、既に土星本来の意味にあまり新鮮味を感じられず、むしろ捨ててし まいたい性質のものであるからかもしれません。参加者の意見としては、この土 星は何か後天的に育てた(性質が現れている)ような印象だ、ということでした が、新宮さん自身、父親の死によって変化した様子が土星の写真に一番現れてい る、と言うように、今現在、最も動きがあって脱皮しようとしているもののよう に見えてきます。第9ハウスであることから、本来の土星の位置である第10ハウ スの集団の倫理に取り込まれることなく、自分の理想と追求することにこだわる こともあるかもしれません。水平線から想像される“遠さ”というのも第9ハウ スのイメージにぴったりです。

乙女座の27度ということで言うと、サビアンシンボルは「力をつかまえた禿 頭の男」。本質的な力を活性化するために、伝統や形式を変革する必要を感じる 度数です。自然のままの海の写真は、この度数の象意によって、不要なものを破 壊してしまった後のように見えます。

さて、トランスサタニアンについては、まずちょっと異質な感じの天王星で すが、蟹座の9度で第7ハウス、アスペクトはMCとの90°しかありません。天 体とアスペクトしないため、ノーアスペクトのように考えても良いでしょう。

自分の居場所が、家の外のテラスの端のほうにひっそりとある、というのは 、第7ハウスという他者を表す場所で、天体とアスペクトをとらない天王星の位 置にぴったりな感じです。他(の天体)とどのようにコンタクトしてよいのか分 からない、というわけです。さらに蟹座にある天王星なので、家や家族を表す蟹 座の領域に、天王星の改革の意味が働き、伝統的な大家族的な家庭を壊そうとす る傾向があります。ただ、それは第7ハウスにあるので、自分自身がそうすると いうよりは、他人がそのように働くようにさせてしまう傾向もあります。それが 新宮さんの写真では、家の外に自分の位置を守る、という形で現れていて、“破 壊”という程、攻撃的な感じではないように見えます。

海王星は先に述べた通りですが、冥王星はどうでしょうか?

冥王星はその本来の位置である第8ハウスにあります。獅子座の19°で、ア センダント上にある火星とトラインです。火星とトラインでたいへん強い冥王星 である上に、本来の位置にあるため、「死と再生」という意味はさらに強くなり ます。獅子座であるので、自己表現や自己演出をすることで「再生」を表現して いるように見えます。

全体のまとめ

こうして見てみると、ソフトアスペクトが多いために写真にもあまり抑圧さ れた部分がなく、ハードなアスペクトの部分も、ソフトな部分によって後天的に “安全な”方向に育てられているように思えます。参加者の意見によると、「右 側軸と左側軸でイメージの偏りがなくバランスがとれており、中心軸はナチュラ ルだけれど、どっしりとした印象で、しっかり自分の核の部分を作り上げている 、それは左右のバランスが取れているからかもしれない」ということです。確か に、太陽と土星という画面の最も中心にある部分で、自然と人、動物がこれだけ 穏やかに共存しているのは、見ている者にも安心感を与えます。中心の核の部分 がしっかりしている、そして超越的な精神性を表すトランスサタニアンもかなり 強く出ており精神世界への興味もある、しかし身近な生活の部分もとても楽しげ な感じで本人もそれを楽しんでいるように見えます。ということで、新宮さんの10 天体の写真に与えられたテーマは「在家出家」となりました。

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