Hestiaの月
【写真1】
【写真2】
【写真3】
まず、これらの写真について、気が付くこととして挙げられたことは、
・手入れされている場、人工的な場である、ということ。石や、石畳も、カッ トされ、きれいにならべられている。
私の月は蟹座にあるが、蟹座は、人工的に作られたもの、また守られたもの、を表す。人為的な保護に関係する、という意味で、原石のままではなく、人工の空間に用いるために細工された もの、となっているのだろう。実は、写真(2)と(3)の先に見える海岸も、人工 の海岸なのだ。これらの写真は、メンバーの意見によると、荒々しい自然、とい うよりは、かなりきちっとした、まとまりのあるもののように見えるようだ。
・写真(2)と(3)の道は、どちらも曲がりくねって、その先へ続いている。
曲がりくねった道、というのは、サビアン・シンボルにでてくる。天秤座15 度「環状の道」だ。
いろいろと方法を模索すること、ストレートにその方法は分からない、という 意味だ。先へ行くための、“経過”が必要、重要、ということだ。
これはタロットカードのソード6をも思わせる(海の上、剣の立った船を、男 が漕いでいく)。ソード6は、普通、キーワードでは“旅行、航海、冒険”など とされている。「船で、遠くの岸へと旅行者をつれていく、渡し守。-水の上の 旅行、道、使者、仲介者、手段。」(『The Rider Tarot Deck』by AGMUELLER より)
・写真(1)・・・私の月は、リリスと orb1度の合。月とリリスが合である 、というイメージから言えば、海と陸の間の境目はむしろ曖昧なはずで、上の写 真のようにきちんと枠があってその境目が強調されているのは、ちょっと違う感 じではないか?という意見が出た。そうだとするなら、この段階では、私の月の 意識は、まだ本当のリリスの領域に入っていないことになるのだろう。リリスの 暗さ、危なさに対して、蟹座という保護の役割が働いているのだろうか?
・こちらの写真をサビアンにたとえると、蟹座22度「若い女性が、ヨットを 待っている。」のような感じだ。
・海は無意識を表す。未知のものを待っている。無意識の力を借りないと前へ 進めないが、無意識的に進んでも、後になって、全て整合性を持っていたことに 気づく。
Asnルーラーが12ハウスにあるのは、自我の確立に無意識の力を借りるこ とが必要であるということ。このAsnルーラーが、私の場合は月なので、月の 写真において、“無意識を借りた自我の確立”、というテーマが現れているのだ ろう。
・ここに現れている“人”は、少年だ。男の子というのは、意識や、意志に関 係する。子供であるから、それはまだ種であって、成長しきっていない。これか ら目標を決めていく、初めの段階にいる。
・この少年は海とすれすれの所にいるが、この海との間にもし柵がなかったな ら、牡羊座0度(1度のサビアン)のように、全て無に帰す、という意味になる だろう。
牡羊座1度のサビアンは、「海から上がったばかりの女性を、アザラシが抱い ている。」“女性”は受動性、“アザラシ”は無意識を表している。牡羊座1度 は12サインの初めの1度、魚座から春分点を通過して誕生したばかりの、初め の1度だ。その意味で、まだ無意識との関連が切れていない、むしろまだその“ 無意識”に「抱かれて」いる状態だ。
私のこの写真の場合は、柵があるので、すれすれのところで無意識、潜在意識 との境界がある。
・この少年のいる場所だけ、コンクリートがはがれていて、土が出ている。少 年は、土の地面を覗き込んでいる。
ここで、私の月の写真は、地面を撮るものが多いということに気が付いた。1 0月の石や、波紋型の石畳も地面だし、2回目に撮った(9月の)月の写真も、 上から地面(コンクリート)を見下ろしたものだ。
10月の研究会で話題になったように、これにはリリスの関与が考えられるだ ろう。チャクラに例えるなら、尾てい骨のムラダーラ・チャクラが、現世での共 通の基盤となる部分、大地のようなものだ。リリスは、その今の共通の基盤より 、もっと深いところにある。それは、“地下”のように、日常的には見えない部 分に隠されている。
その意味で、“地面”そのものはリリスではないかもしれない。しかし、どう もそこが気になる。気になるものとは、地面そのものというより、その地面の下 にある見えないものではないか?そうだとするなら、海というのは、土の地面よ りその境界の曖昧なものだ。少年は、まだ柵に守られている。リリスの本当の世 界は、この海の中だろう、という声もあった。
・ 画面の9分割 を試みてみよう。
左上、天王星の位置に柳の枝が垂れている。樹木画テストなどでは、垂れてい る木の枝というのは、体力や気力が衰えている状態を表す。これが、天王星の位 置にあるということは、天王星のエネルギーが衰え気味ということだ。
天王星の位置する左側の軸は、自分の内側に集中する働き、一番上の段はより 高い精神性や意識を表す。
また、樹木画テストでは柳そのものを、枝が上から下へ垂れ下がるために、精 神性(上)から感情(下)への流れと見て、抑鬱状態や内向性、感情に重きを置 くことと見る。精神性に対する、より親密な感情の優位ということだろうが、そ れが天王星の位置にあることは興味深い。9分割では、個人の親密な感情を表す 月の位置は、真ん中の一番下にあたる。しかし、そのような親密な感情を表すも のが、ここでは“柳の木”に形を変え、最も高い精神性を表す位置にあるのだ。
やはり、ここでもリリスとの関係が思い起こされる。リリスは、月の遠地点で あり、月の、個人的な親密な感情の働きが最も弱くなった場所であり、月とは正 反対の性質だ。月と合であるなら、月の使い方は、日常的個人的な範囲には、留 めにくいだろう。それが、この写真では天王星の位置にマークされることで現れ ている。